映画『アルカイダ』生も死もループ!奇妙な世界観に引きずり込まれた!
今回は、2017年に公開された映画『アルカディア』という作品のネタバレと感想をお話します。SF系ドラマは一番好きなジャンルですが、SFスリラーということで、ドキドキワクワクといったところ。レビューも良いようだし、ロッテントマトでも高評価された映画だと言うので気になりますよね。では、ネタバレ感想いってみましょう。
映画『アルカディア』
計り知れない恐怖感を味わう映画だった
見放題で入っていたこの作品。
独特な画が気になっていたので観てみました。
2017年に公開され、映画祭で高評価されたSFスリラー。
「この村は、全てが狂ってる」というキャッチフレーズだったし、カルトっぽいというので危ない系の映画?と思っていました。
ホラー系が超苦手な私・・・。観ようかどうしようか考えて数ヶ月。
怖かったらすぐに消せばいいや、という感じで気軽に視聴。
映画『アルカディア』ネタバレあらすじ
奇妙な村
ジャスティンとアーロンというふたりの兄弟は、10年前に自給自足で生活するカルト集団「アルカディア」という村から逃走した。
その後、街で生活していたが、友だちもなく、仕事や生活にも馴染めずに孤独な日々を送っていたのだ。
ある時、アルカディアからビデオテープが送られてきたのをきっかけに、アーロンの強い要望もあり、ふたりはアルカディアを訪れることにした。
ところが、村の住民たちは逃げ出した彼らを快く受け入れてくれたのだが、彼らの姿は10年前と全く変わらない。
ジャスティンは、不信に思いながらもアーロンが楽しそうな様子を見て、数日間滞在することを決意する。
元々、アルカディアを逃げ出したのは、ジャスティンが村に異変を感じたからで、アーロンは兄に連れられていただけ。アーロンはまだ子供だったので、村のいい印象しかなかったわけです
村では、手作りのビールや作物の売買で収入源を得ており、それぞれに役割があたえられていた。
ただ、この村の住民すべてがここで生まれ育ったわけではなく、迷い込んだまま暮らしている人もいた。
ある女性は、この近くで行方不明になった夫を探して迷い込んでしまったとのこと。
ジャスティンが彼女に事情を聞くと、「住民が夫を探してくれるというから待っている」というものの、住民たちは探している様子はない。
だからなのか、彼女は村や住民に馴染めず、ひとりでいることも多かった。
ジャスティンは、10年前に脱走したきっかけになった事が頭から離れず、決して村や住民に馴染もうとはしない。
その一方で、アーロンは「ずっとここで生活してもいい」という考えになっていた。
兄弟の考え方は対照的。
1日も早く、村から出ようとしていたジャスティンだったが、アーロンはその気がないどころか、兄弟喧嘩となってしまう。
アーロンは、村で生活すると決めジャスティンには一人で帰るよう言う。
ジャスティンは、アーロンを連れて帰るのを諦めて、ひとりで帰ろうとしたが、車のバッテリーが上がって動かない。
仕方なく徒歩でいくことにするが、夜になっても帰り道は見つからず同じ場所をただ延々と歩くだけ。
途中で、見つけた小屋に助けを求めると、そこにはカールという男の首吊り死体があった。
しかし、後ろから死体の男と同一人物のカールから声を掛けられる。
カールの話によると、この地域一体はループにかけられており死がリセットされているとの事。
カールはループに耐え切れず、首を吊って自殺したものの、何度もループして生と死を繰り返していると言う。
アルカディアの集団は、リセットされていることを儀式と捉えているようで、何かに殺されるのを待っていたのだ。
これで、彼らが10年前と姿が変わらない謎が解けました。
彼らは、集団自殺を繰り返してはいたものの、死のループが繰り返されるので、死んだ時と同じ状態を維持しているということなんです。
ループを作り出す奇妙な印
アルカディアの所々に、ポールみたいなのが立っているんです。
それは、ラストで映し出されるのですが、アルカディアの周辺だけではなく、広範囲に立っていました。
また、ループはいくつかのゾーンで分かれていて、入り方によって目指しているところと全く別の場所に出てしまったり、元の場所に戻れなくなったりするようです。
カールやアルカディアの住人たちは、何年も同じループを繰り返しているので、どこを通ればどこに出るというのが分かっているようでした。
ループを抜け出すのは可能?と思いますが、実は抜け出せない理由があったのです。
ジャスティンはどうやって脱出した?
アーロンは、アルカディアのメンバーからリセットのときに、ループの中にいると永遠に抜け出せないと聞かされたアーロンは、兄のことが心配になり後を追った。
ふたりは無事に再会し、車まで戻ることにする。
しかし、その途中でリセットが始まり、慌てて車に乗り込むとループと現実世界の境界線を突破。
現実世界に戻った兄弟を、アルカディアの住民はただ見つめていた。
映画『アルカディア』を観た感想
ループが凄かった!
集団自殺したアルカディアの人たちが、翌日になると平然といつもの生活を送っているし、月が2個も出たり不思議なことばかり。
夫を探しに来てアルカディアから抜け出せなくなった女性も、リセットのときにループの中にいたからで、実は彼女の夫も友人とループに囚われていたんです。
夫もここから出られないと諦めたんでしょうね。
ジャスティンは、この家に来て彼らと話もしたんですが、家を後にした直後に彼らは放火して焼身自殺していましたから。
何度も、何度もずっとそうやって囚われていたようです。
せめてアルカディアに行けば妻とは会えるのかもしれないけど、彼らは同じループに囚われているようなので、死ぬことも会うことも生きることも出来ない。
何だか切なくなるような、すごく不思議な世界観でした。
ループなんで、色々コロコロと変わるんですよ。
同じ場所でもまったく違うし、シーンの作り方というのかな、すごく不思議です。
説明が難しいのですが、ロッテントマトで高評価を得た理由もわかるような気がしますね。
ただ、ラストは意外にもアッサリ気味でしたよ。
でもそれでいいのかも。ラストまでコッテリしてたら観終わったあとに脱力感しか残らないかも(笑)
ちゃんと伏線回収をしてくれているので、まあ残すところなくてよかったという感じです。